平成26年〜27年 会長あいさつ
硯友会会長 江口孝之 (36回生)
硯友会会員の皆様におかれましては、ますますご健勝でご活躍のこととお喜び申し上げます。
私は平成26 年5月に開催されました門司高校同窓会硯友会総会におきまして、会長として、推薦され、承認をいただきました36 回生の江口孝之でございます。
門司東高校卒業後は、高校教師をめざし、大学を卒業後に、福岡県立高校教員に採用されました。3つの高校を経験し14 年目にして念願かなって、昭和55 年4月から、母校門司高校の教壇に立つことができました。教師にとって、母校で教えることの喜びは何物にも替えがたいものがあります。おかげさまで13 年間母校の教師として、本当に幸せな時を過ごすことができました。これもひとえに先輩諸氏のお力添えの賜と感謝いたしております。
母校に戻って感じたことは、地域の人たちの、「東高」に対する思いと期待でした。そういう機会に接するたびに、「東高」で学んだこと、「東高」の教壇にたっていることを誇らしく思いました。同時に「至誠至純」「真理探究」の校是の2主義を身につけて卒業された先輩諸氏の活躍を、耳にし、目にすることが多く、先輩諸氏の活躍こそが、そういう思いや期待を地域の人たちの心に植え付けていったのだと実感しました。「東高ですか」と地域の人が口にするときの表情には、どこか安心と信頼の気持ちが見てとれたものでした。「東高」の教育のすばらしさを確信させられる日々でした。
門司高校在任中に創立60 周年を教諭として、また創立70 周年を教頭として、生徒たちとともに祝うことができました。昭和58 年の創立60 周年では、「硯の庭」と図書館の「空調設備」、そして、「逍遥歌」を作成しようということになり、歌詞を募集。1年遅れて昭和59 年、オペラ界で活躍中の12 回生の畑中良輔東京芸術大学名誉教授に、作曲をお願いし完成しました。逍遥歌披露の折には歌唱指導までしてくださいました。生徒と一緒になって、未来永劫に続く門司高校を夢見て、声高らかに歌っていたのを、今でもはっきりと覚えています。
また、創立70 周年のときには、部活動の強化を目指して、トレーニングルームを新設、寄贈しました。
しかし、残念なことに、母校門司高校は、平成21 年に最後の卒業生を送り出しました。風向きが変わったのは、平成12 年のことです。門司高校は中高一貫教育研究推進校に指定され、新しい学校という形で発展的解消をするということが提案されました。そして平成21 年3月3日に、85 年の歴史の幕を閉じたのです。
石田前会長は、平成20 年から、6年の長きにわたって、精力的に、母校閉鎖に伴う難題を解決していかれました。が、ひとつずつ、ひとつずつ難題を解決するのにとても苦労されているのを目の当たりにして参りました。私は、未来の卒業生がいない同窓会の活性化するための方策、硯友会の将来を、会員の皆様と共に、探っていきたいと考えています。幸いなことに、43 回生である副会長の坂口氏は、門司学園高校初代の校長として開設準備から、設立に関わりを持ち、8年間勤務いたしました。また、門司学園高校で最初の卒業生を送り出しており、同窓会の内容も熟知されています。
この少子化の時代、同じ境遇にある同窓会もあろうかと思います。ぜひともそのお手本となるような同窓会組織にすることができればと思っています。硯友会会員の皆様の積極的なご提案を願っています。どうぞよろしくお願いいたします。。
平成26年
硯友会会長 江口孝之